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●:大学を卒業するにあたって、これからの活動はどう考えていましたか?卒業してすぐ東京に出てきたのですか?

高谷:いや、卒業して1年は地元に住んでいました。

●:東京へ行こうとは考えていましたか?

高谷:元々は当ても何もないまま東京に出てきてしまおうって思っていたんですよ。まだ地元にいた頃に先輩の誘いで、初めて音楽の仕事として演奏をする機会があったんです。名古屋と東京の二公演あって。僕にとっては初仕事で初東京だったわけで。東京では2バンドでの公演だったんですけど、対バン相手が機動戦士ガンダムの主題歌を歌っていたバンドさんだったらしくて。打ち合わせをしていた時に、事務所のマネージャーさんが言っていたんですが、対バン相手のドラムの方がライブの日はどうしても都合が合わなくて出られなくなったと。スケジュールは押さえてあるから、誰か他の人を探しているらしいって話で。しばらくして聞いたら、代わりにLINDBERGのドラムの人(小柳"cherry"昌法)が叩くらしいって聞きまして、これにはすごく喜びました。

●:ありえない展開じゃないですか(笑)

高谷:ええ。しかも、cherryさんが叩いたのはその東京公演だけで。まさにドンピシャですよ。入りの時に、cherryさんのローディーが機材を運んでいるのを見ると、ハード・ケースとかにLINDBERGって書いてあって。「本物だ!」って(笑)そしてcherryさんが目の前にいるのですよ。今までただのファンだったけど、経験は違えどそこでは同じミュージシャンじゃないですか。cherryさんも僕を同業者として見ているわけで。それでライブが終わったあと、もうこの機会を逃してはいけないと思い、cherryさんに挨拶をしにいったんです。ファンであったという事も話をしたんですよ。そうしたらcherryさんが、「今日、うちのベースも来てるから挨拶したら?」って言ってくれて。ベースは川添智久さんという方なんですが、椅子に座ってるところを僕は正座して挨拶をしたら、川添さんが「さっきベース弾いてた子でしょ?見てたよ」って言ってくれたんですよ。そのライブで使用したベースは、川添さんがメインで使っていたベース(Warwick Streamer Stage 1)を買って、その日はそのベースでライブをしたんです。そういうこともあって気に入ってもらえて。「携帯電話の番号教えるから電話しなよ」って言ってもらったんですよ。小学校3年生の頃から憧れていた人の携帯の番号を向こうから教えてくれたんですよ。もうその日は死んでもいいと思いましたね(笑)

●:そのライブが終わって地元に帰ってからも連絡は取られていたんですか?

高谷:はい。その後も川添さんとcherryさんにはとても良くしてもらって。当時はまだLINDBERGは活動していましたから、ライブで名古屋に来られた時は連絡をしてくれました。

●:その後、東京へ出てくることに?

高谷:ある時、川添さん達の身内だけの打ち上げに呼んで頂いたんですよ。その時、東京に行こうか迷っている時で。その話しをしたら「責任は取らないけど、来るんだったら色々勉強させてやる」と言って頂いて。それがきっかけで東京に出てきたんです。でも、その同じぐらいの時期にLINDBERGが解散してしまいました。川添さんはその後Ai+BAND(アイバンド)でベースを弾いてて、バンドのリハやレコーディング、ライブにもよく呼んでいただきました。AI+BANDもすごいメンバー達なんですよね。ドラムはUNICORN(ユニコーン)の川西幸一さん、ギターはPERSONZ(パーソンズ)の本田毅さんにJUN SKY WALKERS(ジュン・スカイ・ウォーカーズ)の森純太さんで。高校生の時にはUNICORNやJUN SKY WALKERSも聴いていたのでほんとにビックリですよ。

●:東京へ出てきてから現在まで、変化はありましたか?

高谷:状況は目まぐるしく変わってますね。

●:川添さんのローディーをやられていたということではないんですよね?

高谷:はい。川添さんはとても面倒見の良い方で、いつも気にかけてくださって。「お前はベーシストとして東京に出てきたんだから、俺はベーシストとしてお前を扱う」と。色んな場所へ同行しても後輩ベーシストの高谷として紹介して頂きました。本当に良くしてもらっていたんですが、僕がその好意に全然応えられるような活動をしていなくて。友達のサポートばかりしてて。川添さんと会う度に相変わらずな話ししか言えなくて。それでだんだん連絡も途絶えがちになってきてしまっているのが現状なのです。いつかは恩に報いれるような形で返えせればと思っています。少し話しは変わるのですが、BASSMENT PARTY(ベースメント・パーティー)というものは御存じですか?

●:いいえ、初めてお聞ききしました。

高谷:地下室の会とも言うのですが、プロ・ベーシストのサークルみたいなのがあって、そこに川添さんが僕を推薦してくださって、入会させていただきました。

●:それはどのようなことをしているんですか?

高谷:ライブをやったり、飲み会みたいなことをしたりですね。このBASSMENT PARTYに入会してから、MOTOWN系に影響を受け始めたり、大ヒット映画のTHE BLUES BROTHERS(ブルース・ブラザーズ)を観て影響されたり。上京してきてからはオールディーズの生演奏をしているお店とかでバイトをしたり。オールディーズに興味を持ち始めた頃に、地下室の会で加藤"レイニー"利幸さんがいらしてお話をしました。僕がMOTOWNレーベルのベースを弾いているJames Jamerson(ジェームス・ジェーマーソン)とか好きだと話しをしたところ、加藤"レイニー"利幸さんにも気に入っていただきまして、その後ライブにも呼んでくださって本当に勉強になりました。その時もローディーではなく友達としてというか、半分息子みたいな感じで接してくださって。ライバルにもなり得ないくらいの子供だから、手の内を色々教えていただきました。



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